UKのプロッグ・テンプルから、16年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ツィオール(ザイオール)はエセックス州サウスエンド出身のグループで、変名バンドのモニュメント関連で知られている他、キーフのスリーヴでネペンサ・レーベルからリリースされたファーストが、マニアにはよく知られていると思う。本作は、73年にドイツのインターコード/グローバル・レコードからリリースされたセカンド・アルバムで、ドイツのみのリリースだった知られざる1枚。メンバーは、前作と同じキース・ボンソール、ジョン・トルバ、バリー・スキールズ、ピーター・ブルワーの4人編成で、ボンソールとブルワーの共同プロデュース。本作用のレコーディング音源ではなく、ドイツでのシングルとこれまでの未発表曲やアウト・テイクなどをコンパイルした内容のようだが、寄せ集め的な散漫さはそれ程でもなく、下品なB級サイケ・ハード系としてそれなりにハマっている曲が多い。概ね、ファーストのブルースを基調としたハード色と、モニュメントのサイケ&プログレ色がゴッタ煮になっている印象で、この黒魔術感、ハード、サイケ、プログレの中途半端な折衷感は、例えばブラック・ウィドウ辺りに通じる感じもあるが、やはりモニュメントにも近似するサウンド。ともかくもB級感満点だが、演奏や楽曲にはブリティッシュ的ダメダメ感十分のカッコよさも感じられ、ハード&サイケ愛好家には捨て難さもあってけっこう楽しめるのでは。
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輸入盤
(Blues Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2016 Re-master) / Prog Temple/UK)