(中古/USED CD):92年の日本ポリドール/ECM盤/国内盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
ウスタッド・ザキール・フセインはインドのムンバイ出身のタブラ奏者で、70年に父親ウスタッド・アラ・ラカの後を引き継いでラヴィ・シャンカールのタブラ奏者となった。ジョン・マクラフリンとのシャクティ、アシシュ・カーンとのシャンティ、ビル・ラズウェルとのタブラ・ビート・サイエンス等での活動でも知られるビッグ・ネーム。本作は、87年にドイツECMからリリースされたアルバムで、ザキール・フセイン、マクラフリン、ハリプラサド・チャウラシア、ヤン・ガルバレクの連名名義、ライナーは成田正、『ECM名盤コレクション2000』シリーズ、邦題は「メイキング・ミュージック」。メンバーは前述の4人編成、プロデュースはマンフレート・アイヒャー。インド音楽の要素を基調としたクロスオーヴァー方面という意味では、概ねシャクティと同系統で、高速かつバカテクなタブラが随所で炸裂しているが、楽曲自体は落ち着いた曲調が多く、全体にしっとりとした清涼感が強い印象。タブラのリズムに対して、アコギ、バンスリー(竹フルート)、サックスがシンコペやユニゾンを交えてコール&レスポンスするスタイルを軸としたアンサンブルは、派手な爆発はないが非常に上等で、いい塩梅の隙間を内包する演奏が静謐なスピリチュアル感に収束。フセインとチャウラシアのインド感、マクラフリンとガルバレクの西欧感が面白いバランスで交叉する好盤と思う。
国内盤
(Progressive/Indic,Crossover,Jazz,Fusion / Jewel-case CD(1992) / Polydor/ECM/Japan)