(中古/USED CD):91年の日本アケタズ・ディスク盤/国内盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A (オビに一部折れ目) / DISC=A
高柳昌行は東京都出身のギタリストで、50年代初頭からプロ活動を開始、銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」で音楽集団「新世紀音楽研究所」の主要メンバーとして活動するが、ヘロイン所持等で数度の逮捕され服役。60年代末に吉沢元治、豊住芳三郎とニュー・ディレクションを結成、他にも阿部薫やジョン・ゾーン等々との共演、自身のソロ・プロジェクト「アクション・ダイレクト」などなどで精力的に活動したが、91年に肝臓疾患で他界した。また、音楽活動と並行して営んでいたギター私塾の門下生には、渡辺香津美、山本恭司、大友良英などがいる。アングリー・ウェイブスは、高柳がニュー・ディレクションの僚友、井野信義と山崎弘とともに83年に結成したユニットで、東京都荻窪の「アケタの店」を拠点に85年まで活動した。本作は、85年にアケタズ・ディスクから自主製作盤としてリリースされたライヴ・アルバムで、85年1月13日の浜松シティ8ホールでのライヴ音源。本CDは91年6月の高柳の死を受けてCD再発されたもので、ライナーはオリジナルLPの高柳本人のものを転載。メンバーは、ギターの高柳、エレクトリック・コントラバスの井野、ドラムの山崎弘のトリオ編成で、高柳、斉藤健一、坂本堪亮の共同プロデュース。アルバート・アイラーの引用を軸に、ノイズにならないギリギリの線を徘徊するギター、エレクトリックの特性を活かして豊かな音像をキープするコントラバス、それらに迫力十分で呼応するドラムのレスポンスの応酬が、爆発一辺倒とは違った独特の粘っこさに収束。この粘り気の強いフリー・ジャズ・アンサンブルは、存外に面白かったりする。
アケタズ・ディスク盤
(Psyche/Free Jazz,Experimental / Jewel-case CD(1991) / Aketa's Disk/Japan)