(中古/USED CD):89年のフランス・マントラ盤/輸入盤・廃盤/TESオビ・解説/人脈図付
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A- (スリ傷少、再生に影響なし)
スプーキー・トゥースは、カンブリア州カーライル出身のザ・ヴィップスから発展したアートを母体として、マイク・ハリソン、ルーサー・グローヴナー、グレッグ・リドレー、マイク・ケリーのアートの4人に、アメリカ人のゲイリー・ライトが加わる形で67年10月にロンドンで結成された。日本では今一つ影が薄い存在のようだが、ハプシャッシュ&ザ・カラード・コート、ハンブル・パイ、スリー・マン・アーミー、パリッシュ&ガーヴィッツ、メインホース、フォリナー等々、数多の関連バンドを持つブリティッシュ・ロックのビッグ・ネームの1つ。本作は、69年にUKアイランドからリリースされたサード・アルバムで、邦題は「セレモニー」。輸入盤にサード・イアーがオビ・解説/人脈図を付けたTES盤。フランスの電子音響家ピエール・アンリとのコラボレーション作品で、メンバーは、ハリソン、グローヴナー、ライト、ケリー、アンディ・リーの5人に、アンリが加わった6人編成、バンドとアンリの共同プロデュース。全曲ライトとアンリによるオリジナルを演奏していて、スプーキーズ従来のサイケ&ハードな演奏に、アンリの不可思議な響きのエレクトロニクスが終始絡み続ける独特のサウンドを展開。ブルージーで粘っこいヘヴィネスと、底知れぬ暗さを放つエレクトロニクスの組み合わせは、B級異種格闘技的で明らかにミスマッチングなのだが、非常に奇妙でグロテスクな面白さというか、お互いが相対化しあってある種の相乗効果を生んでいる感じ。演奏は素直にカッコよくて楽曲も悪くなく、ハード・ロックまたはエレクトロニクス作品として聴くなら中途半端だが、先入観なしで聴くのならこの共演アイデアは成功しているのかも知れず、ともかくも正しくサイケで面白い。
輸入盤
(Psyche/Art Rock,Blues,Hard,Electronics / Jewel-case CD(1989) / Mantra/France)