(中古/USED CD):97年のUKムーンクレスト盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A- (黄バミ感少) / DISC=A
ロイ・ハーパーはマンチェスター出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)で、路上でブルースを弾語りながらヨーロッパを放浪した後、65年頃からロンドンのフォーク・クラブで歌うようになり、66年にファースト・アルバムをリリースした。現在でも、ピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンのメンバーの他、ケイト・ブッシュやジョニー・ライドン等、多くのミュージシャン達からリスペクトを受ける、ブリティッシュ・フォーク&ロック界の孤高の存在。プログレ系リスナーには、フロイドの「葉巻はいかが」のリード・ボーカルで知られているかも知れない。本作は、66年にUKストライクからリリースされたファースト・アルバムに、1曲プラス(7曲目)して70年にリリースされたUKヤング・ブラッド盤で、ストライク盤とはスリーヴも異なる。『ボブ・ディランは嫌いだ』と公言しつつも、よく似たギター弾き語りスタイルで、トラッド基調のフォーク・サウンドに辛辣で深い歌詞を載せて展開。トラッドを初めとした、様々な音楽への造詣の深さをバックボーンに、人生経験を踏まえた懐の深さのようなものも感じられ、さりげないがギターもかなり上手い。全体に、淡々とした弾語り基調のアシッド・フォークと呼べるサウンドで、ボーカルの上等さと声のよさは申し分なく、くぐもった雰囲気も十分。トラッドを基調とした独特のギターのカッコよさや、メロディの美しさ・哀愁は本当に素晴らしく、歌詞の辛辣さやユーモア加減は例えばデビュー当時の高田渡や岡林信康に近い部分もあるが、存在のあり方は遠藤賢司的ともいえるかも知れず、ともかくもこの人は侮れない。
輸入盤
(Acid Folk/Psyche,Folk,SSW / Jewel-case CD(1997) / Mooncrest Records/UK)