(中古/USED CD):97年日本ポリドール盤/国内盤・廃盤/オビなし
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
レインボーは、リッチー・ブラックモアがディープ・パープル脱退後の75年に本格的に始動したグループで、押しも押されぬハード・ロック系のビッグ・ネーム。デヴィッド・カヴァーデイルとグレン・ヒューズの加入以降、パープルにファンク&ソウル色が持ち込まれていくことを、リッチーが快く思っていなかったという背景の中で、74年の「嵐の使者」制作中に、リッチーが提案したクォーターマスの「黒い羊」のカヴァーが、他のメンバー達に却下されたことを契機としている。『なら自分でやるよ』的に、ロニー・ジェイムス・ディオが在籍していたエルフとともにソロ・プロジェクトを開始、アルバム用レコーディング終了後にパープル脱退を表明、そのままバンド活動に発展という流れ。本作は、76年にUKオイスター/ポリドールからリリースされたセカンド・アルバムで、ライナーは酒井康、歌詞・対訳付、邦題は「虹を翔る覇者」、オリジナルLPと同じニュー・ヨーク・ミックス、ブラックモアズ・レインボー名義。メンバーは、前作からのリッチー、ディオに、新たにコージー・パウエル、ジミー・ベイン、トニー・カレイを加えた5人編成を基本に、曲によってライナー・ピーチ指揮のミュンヘン・フィルハーモニー・オーケストラが参加、プロデュースはマーティン・バーチ。ブルースとバロック音楽の要素を、パープル時代より洗練された形で融合させた、いわゆる『様式美ハード』のマイルストーン的アルバムで、この後のハード&ヘヴィ・メタル系の1つのスタンダードともなった。流暢でせっかちなギター・ソロには、パープル時代の名残十分ながら、泥臭くない楽曲とアレンジ、メロディアスで繊細なボーカル、シンフォニックなプログレ感を織り込んだアンサンブルは、ともかくも圧倒的で素直にカッコいい。メインストリーム感も担保された、わりと文句なしの好盤と思う。
国内盤
(Blues Hard/Blues,Progressive,Classic / Jewel-case CD(1997) / Polydor/Japan)