(中古/USED CD):94年のUKエドセル・レコード盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A- (黄バミ感少) / DISC=A
ロビン・ウィリアムソンはスコットランドのエジンバラ出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)兼マルチ奏者で、何よりマイク・ヘロンとのインクレディブル・ストリング・バンド(ISB)での活動で知られていると思う。ISBが停止した75年以降は、ロビン・ウィリアムソン&ヒズ・メリー・バンドやソロ、ジョン・レンボーンやヘロン等との共演の他、00年からのクライヴ・パーマーとの再編ISBにも参加、近年は再びソロで活動していた。本作は、まだISB在籍中の72年にUKアイランドからリリースされたファースト・ソロ・アルバムで、メンバーは、ボーカル、ギター、ブズーキやマンドリン、チェロ、各種木管楽器をマルチに操るロビンを軸に、曲によって奥さんのジャネット・ウィリアムソン、スージーW-T.、ISBの僚友スタン・リー、フォザリンゲイ、フィアポート・コンヴェンション等のゲリー・コンウェイが適時参加、ロジャー・メイヤー、スタンリー・シュニエ、ロビンの共同プロデュース。概ね、古楽アンサンブル的なISBといった趣のサウンドを展開していて、全体にロビンのストレンジ・テイストが溢れる変テコで奇妙な古楽的アシッド・フォーク調。この奇妙さは『壊れている』という表現も可能かも知れないが、むしろ『壊している』のではないかという印象で、このようなミュージシャンとしてのただならぬ在り方には、例えば灰野敬二辺りに通底する香りが感じられる。『分かっていて壊す』というのは、そう簡単なことではなく、その意味では正しくサイケな好盤と思う。キーフっぽいミッチ・ウォーカーのスリーヴ・デザインも素敵。
輸入盤
(Acid Folk/Medieval Trad,Strange / Jewel-case CD(1994) / Edsel Records/UK)