(中古/USED CD):95年のフランス・スパラックス・ミュージック盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A (スレ少) / DISC=A
クラウス・シュルツェはベルリン出身のエレクトロニクス奏者&ドラマーで、タンジェリン・ドリームとアシュ・ラ・テンペルを経て、現在もソロ活動を続けるジャーマン・エレクトロニクス界のビッグ・ネーム。タンジェリンとともに、いわゆるベルリン・スクール系の代表格とされてきたが、22年4月に闘病の末他界した。本作は、73年にドイツのコズミッシュ・ムジークからリリースされたソロ名義セカンド・アルバムで、確か邦題は「サイボーグ」、コーティング&3面開きデジパック仕様の2枚組。メンバーは、vcs3シンセ、オルガン、ギター、パーカス、声、プロデュース兼任のシュルツェを主軸に、チェロ12本、ダブル・ベース3本、ヴァイオリン30本、フルート4本のコロキウム・ムジカ・オーケストラ(CMO)が曲によって参加。前作「イルリヒト」に引き続きCMOとの共演ということもあって、概ね前作の延長線上にあるダークなエレクトロニクス・メディテーション系方面で、ドローンのうねりとスペイシーなフラグメントが交叉しながらダークネスに収束。例えば、幽体離脱してしまった魂の寄る辺なさというか心もとなさというか、そんな不安感と生命のない静謐さのような感覚が全編に漂っていて、自分が広大な宇宙空間にポツンと1つ存在する、名もない星になったような寂寞感十分。とはいえ、何かしら希望が残っているというか、光の差す方向に引き寄せられていくような感覚もあって、その意味では正しくサイケで優れて瞑想的とも思う。ともかくも、全体を覆う醒めた透徹感とサウンドスケープはわりと圧巻。
輸入盤
(Psyche/Electronics,Meditation,Drone / Digi-Pack 2CD(1995) / Spalax Music/France,EU)