(中古/USED CD):03年のUK・EMI盤/輸入盤(TESオビ・解説付)・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A-(スリ傷少、再生に影響なし)
ケヴィン・エアーズはケント州ハーンベイ出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)で、小学生時代を過ごしたマレーシアから帰国後、高校中退と放浪を経てカンタベリーのレディー・ジェーンの下宿を拠点に、ソフト・マシーンを経て自身のバンドのホール・ワールド等を結成、カンタベリー人脈の大きな柱の1人となった。本作は、ソフツ脱退後の69年にUKハーヴェストからリリースされたソロ名義ファースト・アルバムで、03年新規リマスター音源、CCCP盤、未発表3曲やアルバム未収シングル2曲を含む計6曲をボーナス収録。TESオビ・解説付、邦題は「おもちゃの歓び」。クレジット・メンバーは、エアーズを軸に、ソフツのロバート・ワイアット、マイク・ラトリッジ、ヒュー・ホッパーの他、この後ザ・ホール・ワールドのメンバーとなるロル・コックスヒル、デヴィッド・ベッドフォードや、ロブ・テイト等々が適時参加、プロデュースはピーター・ジェナー。何よりもまず、ボーナス1曲目の「レリージョス・エクスペリエンス」は、噂に聞く「シング・ア・ソング・イン・ザ・モーニング」のシド・バレット入りヴァージョンで、素直に面白い。参加メンバーからして、ソフツの残滓が感じられるのはある意味当然かも知れないが、牧歌的でゆるく明るくて暗い、エアーズ的ソング・ライティングの萌芽が随所に鏤められた、独特の雰囲気のストレンジ・ポップ・プログレを展開。この変テコな脱力系のゆるさが、ソフツ的サイケ感と妙なマッチングを見せていて、煮え切らないポップネスとカンタベリー的浮遊感に収束。ともかくも何とも心地好い、ハマるとクセになる好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Psyche,Canterbury,Pops / Jewel-case CD(2003 Re-master) / EMI/UK)