(中古/USED CD):05年のUSAライオン・プロダクション盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
ザ・フォー・レベルズ・オブ・イグジステンスは、アタナシオス・アラタスとクリストス・ブラハキス(ex.フロッグズ・アイ)が中心となって、軍事政権崩壊後の74年にアテネ近郊のセコリアで結成されたグループで、本作は76年にギリシャのヴィーナスから自主制作盤としてリリースされた唯一のアルバム。1000枚限定プレス盤で、歌詞英訳付。メンバーは、アラタス、ブラハキス、ニコラオス・グラプサス(ex.パラロス)、マリオス・ヤマラキスの4人編成が基本で、曲によってジョン・デスポティディスのヴァイオリンが入る。オリジナルLPが100枚に満たないプライヴェート・プレス盤だったことで、内容云々よりも6ケタを超えるプレミアム・アイテムとしてコレクターには知られるアルバム。概ね、ガレージ・サイケを基調としたファズ・ギター全開のサウンドを展開していて、例えば同じギリシャのソクラテスのファーストやセカンド辺りとの近似で語ることも出来る感じだが、ギリシャ語ボーカルのノリの悪さや違和感、ファズで歪ませること自体が目的化しているようなチープさ満点のセンスは、むしろトルコ以東のアラブ圏や東南アジア方面のロックに通じる印象。このヨレとB級感はなかなかのもので、終始弾きまくっている泣きのギターやバタバタのドラム、舌ったらずのベースが一体となって不器用にロールする様は、ある種の勢いと妖しさを放っていて、演奏の拙さが味わいになるかどうかは人それぞれと思う。ともかくも、ある意味言葉通りの辺境感十分かつB級感満点のサウンドで、その筋の愛好家には捨て難い魅力もあるかも知れない。
輸入盤/限定1000枚プレス
(Psyche/Garage,Hard,Progressive / Jewel-case CD(2005) / Lion Productions/USA)