(中古/USED CD):04年の日本P・ヴァイン・レコード盤/国内流通盤・廃盤
(状態/ CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
ドン・レンデルはプリマス出身、イアン・カーはスコットランドのダンフリース出身の管楽器奏者で、2人ともブリティッシュ・ジャズ界のビック・ネーム。カーはニュークリアスでの活動でも知られていると思う。ドン・レンデル/イアン・カー・クィンテットは、2人が63年にロンドンで結成したグループで、本作は68年サード「フェイズ・スリー(ディスク1)」と、69年「ライヴ(ディスク2)」の2枚のアルバムをカップリングした2枚組。UKのBGO盤に国内のP・ヴァインがステッカー&解説を付けた国内流通盤で、ライナーは瀧口譲司、英文ブックレット掲載のアラン・シップトンのライナー対訳、オリジナルLP掲載のイアン・カー、チャールズ・フォックスのスリーヴ・ノート対訳付。2枚ともオリジナルはUKコロムビア、04年新規リマスター盤、スリップ・ケース付で、ここではそのスリップ・ケースを載せた。メンバーは、2枚ともレンデル、カー、マイケル・ガリック、デイヴ・グリーン、トレヴァー・トムキンスのクィンテット編成、デニス・プレストンがスーパーヴァイザーでクレジット。概ね、前2作の正統派くぐもりブリティッシュ・ジャズ調をある程度担保しつつも、この2枚ではわりと演奏が弾けていて、情感よりも切れ味のよい演奏が主軸という印象。アンバーな情感と複雑なプログレ的アレンジが交叉するサード、68年3月18日のランスダウン・スタジオでのドライヴ感溢れるスタジオ・ライヴ音源のフォース、どちらもジャズ・ロックの耳に心地好い響きで、演奏も素直にカッコいい好盤と思う。この後、おそらくエレクトリック・マイルスの諸作に触発されたカーは、70年にニュークリアスを結成することになる。
P・ヴァイン盤
(Progressive/British Jazz / Jewel-case 2CD(2004 Re-master) / P-Vine,BGO/Japan,UK)