(中古/USED CD):09年のUKヴァージン/EMI盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A- (プラケ爪跡有) / DISC=A
ブライアン・イーノはサフォーク州ウッドブリッジ出身の音響アーティスト、プロデューサー、コンポーザー、キーボーティストで、ロキシー・ミュージックでの活動を経て、クリムゾンのロバート・フリップと共作した2枚のアルバム以降、クラスターやハルモニアとの共演や、オブスキュア&アンビエント・レーベルの設立など、いわゆる環境音楽/アンビエント・ミュージックの方向を確立していったビッグ・ネーム。本作は、75年にUKオブスキュアからリリースされたソロ名義フォース・アルバムで、09年新規DSDリマスター盤、クリアで奥行きが出ていて音質がよくなっている。クレジット・メンバーは、イーノ、コックピット・アンサンブル、ゲヴィン・ブライヤーズ(指揮)、プロデュースはイーノ。この後アンビエント・ミュージックへと発展していく、環境音楽としてのオブスキュア・ミュージックという概念は、イーノが交通事故で入院中の退屈な時間の中で、『聴くこともでき、無視することもできる音楽』として着想を得たもので、サティの『家具のように存在する音楽』という概念をさらに薄めて環境そのものと同化・同一化させ、空間の中で空気のように漂う曖昧な存在として提示するコンセプトということらしい。クラシックの定番であるパッヘルベルの「カノン」を、デジタル・リコール・システム付きシンセとチェンバー・アンサンブルで演奏、グラフィック・イコライザー、エコー・ユニット、テープ・レコーダー、ディレイ・システムを駆使してループさせ、幾重にもゆるやかに広がっていくドローン空間を創り上げていて、ともかくも非常に心地好くて気色悪いサウンド。1曲目のイーノ1人によるエレクトロニクス・ドローンも含め、優れて瞑想的なアンビエント・ミュージックの夜明け的好盤で、これはサウンドのデザイン化といってよいと思う。EUプレス盤
輸入盤
(Psyche/Ambient,Electronics / Jewel-case CD(2009 DSD Re-master) / EMI/Virgin/UK,EU)