(中古/USED CD):95年のスウェーデン・サイレンス・レコード盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
エルヤーナス・トレッゴードは『エルク(ヘラジカ)の庭』という意味の名のグループで、セバスチャン・オーベリやダン・セデルクヴィストが中心となって69年にストックホルムで結成されている。本作は、72年にスウェーデンのサイレンスからリリースされた唯一のアルバム(発掘音源を除く)で、72年のアート・ミュージアムでの未発表ライヴ音源2曲をボーナス収録。メンバーは、オーベリ、セデルクヴィスト、アンドレアス・ブラント、ミカエル・ヨハンソン、デニス・ルンド、ヤン・テルナルドの6人編成を基本に、1曲でマルガレータ・セーデルベリのボーカルが入る。重く暗く寒い中世ノルディック・トラッドのフレーズを基調とした、かなりアシッド色の強い呪術的サウンドを展開していて、例えばサード・イアー・バンドのヒプノティックな中世トラッドの香りと、パーソン・サウンド/ハーヴェスター/トラッド・グラス・オウ・ステナーのサイケ・ドローンを合体させたような印象。ヴァイオリンやリコーダー、シタールや各種パーカスによるアコースティックな空間に、ムーグ等々のエレクトリックなフラグメントが挿入され、全体がおよそ国籍不明の民族音楽的ドローン感に収束する様は、ともかくも非常に特異な異端的暗黒感満点。この線としては、ある程度の演奏性を保ちながら雰囲気の演出にも成功した、正しくサイケで文句なしの好盤と思う。この後、オーベリとテルナルドはフラスケット・ブリナーへ、セデルクヴィストはラグナロクへ。素晴らしい!。
輸入盤
(Psyche/Acid Folk,Progressive,Chamber / Jewel-case CD(1995) / Silence/Sweden)