USAのドミノ・レコードから、限定ペーパースリーヴでのリリース。歌詞と曲解説掲載ブックレット、インナーバッグ入のデラックス・エディション。シャーリー・コリンズはイースト・サセックス州ヘイスティングス出身のトラディシャンで、55年にフォーク系のオムニバス・シングルでデビュー以降70年代末に引退するまで(16年に復活)、リヴァイバリスト系のトラディシャンとして活動した知る人ぞ知る存在。特に60年代末頃からは、姉のドリーと共にデュオ・ユニットを結成して、古楽色を取り入れ英国の湿ったくぐもり感を体現する独特のサウンドを展開した。本作は、16年にリリースされた新作で、ソロ名義としては74年の「アデュー・トゥ・オールド・イングランド」以来42年振り、引退前最後の作品だった78年のシャーリー&ドリー・コリンズ名義「フォー・アズ・メニー・アズ・ウィル」からも38年振りの復活アルバム。メンバーは、シャーリー、プロデュース&音楽監督兼任のイアン・ケアリーの2人を中心に、オシアン・ブラウン、デイヴ・アーサー、ピップ・バーンズ、リヴカ・ズーブ、ピート・クーパー、ジョン・ウォッチマン、アレックス・ニールソン等々が曲によって参加。明らかに声が低くなっていて、老婆感十分のしゃがれ声なのだが、それ以外はほぼ何も変わっていないという印象で、あの独特の間のシンギング、くぐもり感、前に出ない感じ、古楽色は健在。ハーディ・ガーディ、マンドリン、ギター、バンジョー、12弦ドブロ、フィドル、チェロ、5弦バンジョーとマウンテン・ダルシマを合体させたバンジョー・ダルシマ等々の弦楽器を軸に、バグ・パイプ、セルパン、コンサーティナ、オルガン、ハーモニウム等々を適時交えた古楽的アンサンブルと、シャーリーのボーカルの絡みも美しい。「デス・アンド・ザ・レディ」の再演も含め、ともかくも心地好い好盤と思う。EUプレス盤
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輸入盤/限定プレス
(Trad&Folk/British&Medieval Trad / Paper-Sleeve CD(2016) / Domino/USA,EU)