UKのヴァーティカル・レコードから、3面開きデジパックでのリリース。カレン・マシスンはスコットランドのアーガイル州テインイルト出身の女性シンガーで、何よりカパケーリ(ケーパーケイリー)のボーカリストとして知られていると思う。本作は、05年にリリースされたソロ名義サード・アルバムで、メンバーは、カレン、ドナルド・ショウ、エウイン・ヴァーナル、ジェームス・マッキントッシュのカパケーリ組に、御大ドーナル・ラニー(ex.プランクシティ,etc)、ジェームズ・グラントを加えた6人が軸で、エイダン・オルーク、マイケル・マクゴールドリック、スチュアート・ニスベット、スコッティッシュ・アンサンブル等々が曲によって参加、プロデュースはショウ。全体にしっとりと落ち着いた佇まいの作品で、アコースティック・ギター、ブズーキ、バンジョー、ドブロ、ピアノ、アコーディオン、ウッド・ベース、ボーラン等を中心とした上等なバックと、少し低めで透明感のあるボーカルが見事なマッチングを見せる。トラッド・チューンとオリジナル・チューンが半々といった構成で、リズミカルなチューンもあるがカパケーリのような派手さはなく、概ね淡々とした静謐かつ繊細な印象。ゲール語の曲は必ずしもトラッドでなくともオーセンティックなトラッド感が、英語の曲は洗練されたフォーキー・ポップス感を放っていて、ともかくもエレガントな雰囲気と淡い郷愁感が全体に漂う。シンプルがだ的確で細やかな、ラニーが絡んだバックのアンサンブルも申し分なく、澄んだ空気感としつこくない哀愁の情感が、ともかくも非常に心地好い好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Trad&Folk/Scottish Trad,Folk / Digi-Pack CD(2005) / Vertical Records/UK)