UKのトーキング・エレファントから、05年キャッスル盤のリマスター音源を使用しての、3面開きデジパックでのリシュー。ジョン・レンボーンはロンドン出身のギタリストで、何よりペンタングルでの活動で知られていると思う。ジョン・レンボーン・グループは、ペンタングル解散後にソロ活動に戻っていたレンボーンが、ペンタングルの僚友ジャッキー・マクシー等と共に76年に新たに結成したグループ。本作は、80年にUKトランスアトランティックからリリースされたセカンド・アルバムで、確か邦題は「魔法の庭」。メンバーは、前作からのレンボーン、マクシー、トニー・ロバーツ、ケシャヴ・サゼ(ex.マジック・カーペット,etc)の4人に、新たにジョン・モリヌーを加えた5人編成が基本で、曲によってグレン・トミーが適時ゲスト参加。ファースト同様に、美しい古楽アレンジが施された珠玉のトラッド・アルバムで、洗練された内省的な美しさを放つサウンドを展開。「ワーテルローの戦場」や「ザ・メイド・オン・ザ・ショア/渚の処女」を除けば、ファーストのような著名バラッドは収録されていないが、それが反ってこの濃密な内的世界のイメージを強くしている印象。概ね客観的でクールだが、さりげなく上手い演奏が淡い情感に収束していて、まさに「魔法をかけられた庭」のタイトル通り、トラッドを超えた何か別次元の音楽。取っ付きやすさではファーストに譲るかも知れないが、演奏、アレンジ、楽曲、どれを取っても上等かつ上質で、素敵なスリーヴも含め文句なしの好盤と思う。
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輸入盤
(Trad&Folk/British&Medieval Trad / Digi-Pack CD(2020 '05Re-master) / Talking Elephant/UK)