UKのトピック・レコードからのリリース。ジューン・テイバーはウォリックシャー州ウォリック出身のトラッド・シンガーで、マディ・プライア(ex.スティーライ・スパン)とのデュオ・ユニットであるシリー・シスターズや、オイスター・バンドでの活動でも知られていると思うが、いわゆるリバイバリストとしてオーセンティックなアレンジの他、時にはジャズのエッセンスを取り入れたりもしながら、現在もソロで活動する孤高の存在。本作は、05年にリリースされたソロ名義14枚目のアルバムで、クレジット・メンバーは、ジューン、ヒュー・ウォーレン、マーク・エマーソン、ティム・ハリース(ex.スティーライ・スパン,ビル・ブルーフォードズ・アースワークス,etc)、マーティン・シンプソン、アンディ・カッティング、マーク・ロックハート、イアイン・バラミー等々、近年のジューンの作品群ではお馴染みのミュージシャン達が多い。圧倒的なバラッド集だった前作「アン・エコー・オブ・フーヴス」の流れのまま、以前から試みていたジャズ的アプローチを淡く加味させた、非常に円熟した印象のサウンド。トラッド・チューンを軸に、マリコルヌのガブリエル・ヤコブやデューク・エリントンの曲なども織り交ぜた構成だが、ジャズ色といってもあからさまなものではなく、トラッド独特のメロディやコード進行を上手い具合に生かした形で、例えばジャッキー・マクシーズ・ペンタングルをもう少し素朴なトラッド寄りにしたような感じ。ジューンのくぐもった低いトーンのボーカルは、豊かな表現力と前に出ないオーセンティックなマナーが同居する、およそ唯一無比の領域に達している。心地好し!。
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(Trad&Folk/British&Scotish Trad,Jazz / Jewel-case CD(2005) / Topic/UK)