韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、15年新規リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。コーティング紙紙ジャケ仕様で、インサート、インナー・バッグ入、オビ付。ゲイ&テリー・ウッズは、スティーライ・スパンを脱退したウッズ夫妻が、ウッズ・バンドを経て新たに結成したデュオ・ユニットで、2人はダブリン出身の幼馴染。63年頃からダブリンのフォーク・パブ等でデュオ活動を始め68年に結婚、テリーはデュオと並行してスウィーニーズ・メンにも参加し、69年の夏にキール・フォーク・フェスティヴァルで当時フェアポート・コンヴェンション在籍中だったアシュリー・ハッチングスと出会い、意気投合してスティーライ結成へと至る。余談だが、テリーとハッチングスはスティーライ結成の為に最初にジョニー・モイニハンとアンディ・アーヴァインを誘うが断られ、ボブ&キャロライン・ペグ夫妻、ドランスフィールド兄弟にもフラれて、最終的にマディ・プライア&ティム・ハートのデュオが承諾してやっと結成出来たらしい。本作は、75年にUKポリドールからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ウッズ夫妻を軸に、ジョー・オドンネル、ジェフ・ホワイトホーン(ex.イフ,クロウラー,etc)、エド・ディーン、デイヴ・ウイントゥアー、マイケル・ジャイルズ(ex.キング・クリムゾン,etc)、トニー・カー等々がバックを担当。プロデュースはトニー・アトキンス。アイリッシュ&ブリティッシュ・トラッド的な適度に湿った質感と、アメリカンでウエストコースト的なカラっとした清涼感が嫌味なくブレンドされた、わりと聴きやすいサウンドを展開。アコギ、マンドリン、コンサーティナ、ダルシマ、フィドル辺りは安定してアイリッシュ的だが、ちょっとリンダ・ロンシュタットっぽいゲイのボーカルや、ホワイトホーンのブルージーなギターも妙にハマっていて、けっこう面白い好盤と思う。
輸入盤/限定プレス
(Trad&Folk/Electric Trad,British& Irish Trad / Paper-Sleeve CD(2015 Re-master) / Big Pink/Korea)