UKのチャコール・レコードから、デジパックでのリリース。カーラ・ディロンはアイルランドのデリー州出身のトラッド・シンガー兼シンガー・ソング・ライター(SSW)で、90~00年代にかけてのオイガやイクエイジョンでの活動でも知られているかも知れない。本作は、17年にリリースされたセヴンス・ソロ・アルバムで、メンバーは、ボーカルに専念しているカーラと旦那さんでプロデュース兼任のサム・レイクマン(ex.イクエイジョン)を核に、ナイアル・マーフィー、ベン・ニコルズ、ジョン・スミスの常連組の他、ジャスティン・アダムス、ジョン・スミス、クリス・ドレヴァー等々が曲によって適時参加。10曲中7曲がトラッド・チューンで、「ブラックウォーター・サイド」以外はそれ程の著名チューンは取り上げていないが、オリジナルも含めメロディアスで雰囲気のよい曲が並んでいて、淡々とトラッド然とした素朴な雰囲気とモダンで洗練された演奏が、相変わらずいい塩梅のマッチングを見せる。今回レイクマンはピアノ中心だが、彼のピアノとアコースティック・ギターは間と情感のセンスが絶妙というか、的を射たシンプルさで余計な音がなく、カーラも非常に気持ちよさそうに淡い情感を表現している印象。適時聴こえてくるフィドルやエレキ・ギター等の、控え目な佇まいも的確で申し分なく、全体に過剰さがなくて前に出ない感じだが、ほのかな暖かさが確かな緊張感を伴った美しさに収束。エレカントなモダン・トラッド路線として、およそ文句なしの好盤と思う。心地好し!。EUプレス盤
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輸入盤/入荷不安定
(Trad&Folk/Irish&British Trad,SSW / Digi-Pack CD(2017) / Charcoal/UK,EU)