韓国ビッグ・ピンク・ミュージックから、17年リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様で、リリック・インサート入、オビ付、多分初CD化。マッケンドリー・スプリングは、ニュー・ヨーク州グレンズフォールズ出身のグループで、シンガー・ソング・ライター(SSW)のフラン・マッケンドリーが中心となって69年頃に結成されている。一時期渡英して活動していた。本作は、73年にUSAのMCAからリリースされたフィフス・アルバムで、メンバーは、前作からのフラン・マッケンドリー、マイク・ドリュファス、マーティン・スラツキー、クリストファー・ビショップの4人に、新たにカーソン・マイケルズを加えた5人編成を基本に、曲によってハワード・ワイエスのオルガンやヴァレリー・ローザのコーラスが入る。プロデュースはマーク・ロンドン。わりと軽快で引き締まったスワンプ・フォーク・ロックを展開していて、フォーキー・プログレ色が強かった前作「スプリング・スウィート」とはかなり趣を異にするというか、前々作「トラックス」の延長線上という印象。新加入のマイケルズのドラムが的確で、従来のギター、ヴァイオリン、ベースの弦楽アンサンブルとのマッチングもよく、この線としては非常に上等な演奏。全体に、ソウル色やファンク色がしつこくないテイストで加味されていて、スワンプ&ブルース色もバタ臭過ぎず、フォーク&フォーク・ロックのエレガントさが担保されている不思議なサウンドで、素直にカッコいいリフやフレーズ、スマートなメロディが多い。あまり知名度はないかも知れないが、スワンプ系愛好家ならチェックしてもいいだろう掘出し物的好盤と思う。
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輸入盤/限定プレス
(Folk&Folk Rock/Swamp,Folk Rock,Soul,Funk / Paper-Sleeve CD(2017 Re-master) / Big Pink Music/Korea)