韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、18年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、オビ付。エヴリワンは、元リヴァプール・シーンのアンディ・ロバーツと、元ヤンコ・パートナーズのボブ・サージェントが中心となって70年にロンドンで結成されたグループ。ロバーツは、この後プレインソングやソロの他、ロイ・ハーパーやケヴィン・エアーズ等のバックでも活動する上等なギタリストだが、プログレ系リスナーには、ピンク・フロイドの81年のザ・ウォール・ツアーでスノーウィー・ホワイトの代役を務めたことで知られているかも知れない。本作は、71年にUKのB&Cからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ロバーツ、サージェント、デイヴ・リチャーズ、ジョン・ピアソンの4人編成を基本に、2曲でジョン・ポーターのゲスト参加がある。プロデュースはサンディ・ロバートン。ロバーツの派手ではないが上等なギター、サージェントの流暢でブルージーなピアノ&オルガンを中心に、概ねブリティッシュ・スワンプ・フォーク・ロックと呼べるサウンドを展開していて、その2人の達者なボーカルも安定してハマっていて、リズム隊も堅実で全体にわりと素直にカッコいい。2,6,8曲目辺りにはプログレ的要素も感じられるが、スワンプ色と違和感なくマッチングしていて、特にハモンド・オルガンはかなり流暢なドライヴ感を放つ。ブリティッシュならではのゴタ混ぜ感のある好盤と思う。この後、前述の通りロバーツとリチャーズはイアン・マシューズと共にプレインソングを結成、サージェントはミック・アブラハムス・バンドへ。
輸入盤/デッドストック入荷
(Folk&Folk Rock/Swamp,Folk Rock,Blues / Paper-Sleeve CD(2018 Re-master) / Big Pink/Korea)