UKのルーズ・ミュージックから、デジパックでのリリース。コートニー・マリー・アンドリュースはアリゾナ州フェニックス出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、05年頃に15歳でギター弾語りスタイルで活動を始め、08年にファースト・アルバム「アーバン・ミス」をリリースした。09~11年にジミー・イート・ワールドにシンガーとして客演後、アメリカのインディー・チャートにアルバムがランク・インするようになって、現在はシアトルを拠点に知る人ぞ知るカントリー系シンガーとしても活動。本作は、13年にコートニー・マリー自身のレーベルから自主制作盤としてリリースされたフィフス・アルバムで、本盤は17年にリリースされたUK/EUリシュー盤。メンバーは、コートニー、ディロン・ワーネク、チャールズ・ウィックランダー、アレックス・サーベル、ウルーク・ネゼヴィッチの5人編成を基本に、曲によってランディ・ニール、チャンドラ・ジョンソン等が適時参加、ライアン・ハドロックとコートニーの共同プロデュース。70年代ウエスト・コーストとサザン・ロックの、両方の空気感をバックボーンにしたような、湿ったくぐもり感と乾いた木漏れ日感が同居するサウンドを展開していて、とても素敵で雰囲気抜群の好盤と思う。高音の抜け具合や緩急豊かな表情、凛とした美しい声質が、リンダ・ロンシュタットに近似するコートニーのボーカルと、エイト・ビート基調の的を射たシンプルなバンドの演奏が、ニール・ヤングやジョニ・ミッチェル辺りに通じる印象の、カラっと涼しげな哀愁と郷愁が担保された楽曲と、非常によいマッチングを見せる。この、アシッド・フォーク調の美しさは、ともかくも心地好さ満点。素晴らしい!。EUプレス盤
輸入盤
(Folk&Folk Rock/SSW,Acid Folk,Folk Rock / Digi-Pack CD(2017) / Loose Music/UK,EU)