UKのホワイト・ナイト・レコードから、見開きデジ・スリーヴでのリリース。タイガー・モス・テイルズは、ノッティンガムシャー出身のピーター・ジョーンズのソロ・ユニットで、ジョーンズはアダルト・コンテンポラリー・ミュージック(AC)畑で活動する盲目のマルチ奏者。リスナーとしては子供の頃からのプログレ愛好家で、ジェネシス、スティーヴ・ハケット、ロイネ・ストルト、フロスト、ビッグ・ビッグ・トレイン等の影響を反映したサウンドを制作するプロジェクトとして、このタイガー・モス・テイルズを立ち上げたらしい。何より、17年のキャメルの来日公演に急逝したギ・ルブランの代役として参加していたので、知っている人もいるかも知れない。本作は、17年にリリースされたサード・アルバムで、ジョーンズのボーカル、ギター、キーボード、ドラム・プログラミング、クラリネット、リコーダー、パーカッション等々の1人多重録音を基本に、曲によってルーク・マシャン(マチン)、エマ・フレンド、ジェイミー・アンブラーの他、数名のブラス隊が適時ゲスト参加、ジョーンズのセルフ・プロデュース。概ね、従来のジェネシス&キャメル風味シンフォニック・プログレ路線変わらずで、「冬」をモチーフとしたお伽話系のファンタジックなサウンドを展開。しっとりと落ち着いた雰囲気のメロディアスな曲が多く、美しいメロディとコード感、楽曲の流れを重視した真っ当なアレンジ、派手ではないが的確に安定した演奏、丸い耳触りの柔らかい音色は、わりと素直に心地好い。ここにきて一皮剥けた感のある、メロディアス・シンフォ系の好盤と思う。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤
(Progressive/Symphonic / Digi-Sleeve CD(2017) / White Knight Records/UK)