UKのジャイアント・エレクトリック・ピー/GEPから、見開きデジスリーヴでのリリース。ソルスティスはミルトン・キーンズ出身のグループで、おそらくアンディ・グラスが中心となって80年に結成された。84年にファーストをリリース後、2度の大きなブランクを経ながらもグラスを軸として現在も活動を続けている。本作は、22年にリリースされたセヴンス・アルバムで、メンバーは、前作と同じグラス、ジェス・ホランド、スティーヴ・マクダニエル、ジェニー・ニューマン、ロビン・フィリップス、ピート・ヘンズリーの6人編成を基本に、1曲でクリス・サンプソン(ex.アズール,etc)がゲスト参加、プロデュースはグラス。概ね前作の延長線上というか、基本的なテイストはファーストから一貫して不変のケルト風味シンフォニック・プログレ方面で、ブルブルタラン(インドの大正琴型弦楽器)などを使いつつも今回は少しアコースティック・ギターの響きが薄い感じだが、かといってバリバリのロック調というほどでもなく、結局従来のメロディアス＆メロウなケルト調プログレという印象。このバンドは、長いブランク後に復活すると女性リード・ボーカルが交代していることが多いが、大枠のテイストを担保しつつも各々のボーカリストの特徴に合わせた曲作りやサウンドメイキングを行っていて、その意味では交代2作目のジェスのハマりも上々。楽曲の出来は前作の方がよいかも知れないが、プログレ然とした小粋なアレンジと全体のアンバーな空気感が心地好く、ヴィオラ／フィドルの涼やかなケルト風味とギターの泣きもいい塩梅の味わいを放つ。ともかくもこの線としては好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Symphonic,Folk Rock / Digi-Sleeve CD(2022) / Giant Electric Pea/GEP/UK)
