UKのジャイアント・エレクトリック・ピー/GEPから、デジパックでのリリース。ソルスティスはミルトン・キーンズ出身のグループで、おそらくアンディ・グラスが中心となって80年に結成された。84年にファーストをリリース後、2度の大きなブランクを経ながらもグラスを軸として現在も活動を続けている。本作は、20年にリリースされたセクス・アルバムで、13年フィフス「プロフェシー」から7年振りの新作。メンバーは、前作からのグラス、スティーヴ・マクダニエル、ジェニー・ニューマン、ロビン・フィリップス、ピート・ヘンズリーの5人に、新たにジェス・ホランドを加えた6人編成。女性ボーカリストが交代しているが、基本的なテイストは一貫して不変の、ケルト風味シンフォニック・プログレを展開。相変わらずアコースティック・ギターが美しく、しっとりとしたフォーク色とオーソドックスなプログレ色、いい塩梅のメロディアスなキャッチーさが同居していて、全体が涼やかな郷愁感に収束。流暢だが弾き過ぎないエレ&アコ・ギターを軸に、的確にオーケストレーションを担うキーボード、ノリのよいバンド感を放つリズム隊、アンバーなヴァイオリン(フィドル)による演奏は素直にカッコよく、適度にくぐもったボーカル&ハーモニー・コーラスのハマりも十分。ボーナス的収録の「シャイアン」のセルフ・カヴァー(7曲目)も含め、キャメル方面のブルージーな透明感と哀愁が非常に心地好い好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Symphonic,Folk Rock,Blues / Digi-Pack CD(2020) / Giant Electric Pea/GEP/UK)