国内のマーキー/ベル・アンティークから、SHM-CD&10年新規リマスター音源、限定ペーパースリーヴでの再リシュー。花本彰自らのリマスタリングとSHM-CDでサウンドに奥行きが出ている。オリジナル・デザインの折込インサート入、復刻オビ付。新月は、北山真、花本彰、鈴木清生、桜井良行が在籍していた日大芸術学部系のプログレ・バンドのセレナーデと、津田治彦、高橋直哉が在籍していた青山学院大学系のジャズロック・バンドのHALが合体する形で、76年の暮れに東京で結成された。本作は、79年にビクター傘下のゼン・レーベルからリリースされた唯一のアルバム(発掘音源を除く)で、メンバーは、前述の北山真、花本彰、津田治彦、鈴木清生、高橋直哉の5人編成、クニオカミノルとシオツグシュウジの共同プロデュース。日本的抒情性とジェネシス的抒情性をミックスさせた、シアトリカルなシンフォニック・プログレを展開していて、巷では70年代最後のジャパニーズ・プログレの著名盤として評価の高い1枚。物語性の強い歌詞と、受話器や能面等々の小道具や衣装の早換わりを駆使したステージ・パフォーマンスも含め、下手だが雰囲気で持っていく北山のシアトリカル・ボーカルと、重厚かつ華麗な洪水キーボード、ハケット・ライクなギター、安定して上手いリズム隊によるプログレ然とした演奏が奇妙なバランスで交叉。日本的情感とブリティッシュ系プログレ感がいい塩梅でミックスされたメロディアスな楽曲、いかにもシンフォニック然としたドラマティックなアレンジは濃密で演奏も上手く、下手なボーカルが組み合わさった結果生まれるある種のスキのようなものが、案外このバンドの妙であり魅力なのかも知れない。
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マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Symphonic / Paper-Sleeve SHM-CD(2016 '10Re-master) / Belle Antique/Japan)