小川銀次本人のレーベルである国内のパワー・レコードからのリリース。小川銀次は茨城県龍ケ崎市在住のギタリストで、何よりRCサクセションでの活動で知られていると思う。78年にクロスウインドでデビュー後、川上シゲ& Zone、カルメン・マキ Band、前述のRCサクセションの他、湯川トーベンや仲井戸麗市(チャボ)とのALPHABETS、イージーズ、フラジャイル、ビート・タケシ・バンド等々を経て、00年以降は基本ソロ活動に転じた。15年8月2日に大腸癌で他界。本作は、先に12枚組ボックスでリリースされた「プライベート・ダイアリー」シリーズのバラ売り第3弾。レコーディングは96年4月で、前作のラストから続く童謡的晴れやかさの1曲目を導入として、タイトル通りの疾走&炸裂ナンバーである2曲目では、小川の高速弾きまくりギターを堪能出来て、プログレ的メロディアスさが心地好い3曲目やちょっと感傷的な4曲目でも、エレキ&アコギの速弾きが飛び出す。まさにタワー・オブ・パワー的なファンク・ナンバーの5曲目、ジェネシス的抒情性にジェフ・ベックが加味されたような6曲目、ハード・フュージョン的な7曲目、濃密な泣きのハード・プログレ調の10曲目は素直にカッコよく、9曲目はタイトル通りジャンゴ・ラインハルトへのオマージュ的ナンバー。これは小川の作品全体に云えるかも知れないが、名は体をあらわすというか、曲のタイトルと曲のイメージがよく合っていて、このわかりやすさはとても心地好い。合掌!。
パワー・レコード盤
(Progressive/Fusion,Hard,Symphonic / Jewel-case CD(2001) / Power Record/Japan)