国内のマーキー/ベル・アンティークから、SHM-CD&23年新規リマスター、限定ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様。ケンソー(県相/喧騒)は、74年に神奈川県立相模原高等学校の高校生だった清水義央が中心となって結成されたグループで、80年に自主制作盤としてファーストをリリース後、幾度かのメンバー変遷を経ながら現在も活動続ける日本のプログレのビッグ・ネームの1つ。本作は、94年に日本マーキーからリリースされた発掘ライヴ盤で、タイトル通り81~83年の初期ライヴ音源を清水本人のセレクトでコンパイルしたもの。ライナーは清水自ら書いた94年版を再掲載。内容&メンバーは、1,2曲目が81年12月清水在学の歯科大軽音部室で、清水、牧内淳、森下一幸、松元公良、山本治彦、矢島史郎の6人編成、3曲目が83年4月3日シルバー・エレファントで、清水、牧内、松元、山本、矢島の5人編成、4~8曲目が83年7月24日シルバー・エレファントで、清水、牧内、松元、山本、矢島、佐橋俊彦の6人編成、プロデュースは清水。4曲目のフレアークのカヴァー以外は清水のペンによるオリジナルで、時期としてはセカンド「II」制作&リリース期間ということもあって、多くはそのセカンドと80年ファースト「ケンソー」に収録されている曲だが、基本的にはスタジオ盤アレンジを踏襲しつつ、適時アドリブ・パートも織り交ぜた構成。概ね、プログレとフュージョンのクロスオーヴァー・サウンドというか、畳み掛けるプログレ感とバカテク指向のアンサンブルはけっこう濃密で、このブルース色の薄いゴッタ煮感は案外PFM辺りが手本なのかも知れない。ジャパニーズ・プログレ系愛好家ならまずまず楽しめるだろう好ライヴ盤と思う。
マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Crossover,Fusion,Symphonic / Paper-Sleeve SHM-CD(2023 Re-master) / Belle Antique/Japan)