国内のアルカンジェロからのリリース。アマラカマラは、渡辺周(ex.うしろ前さかさ族,中学生棺桶,henrytennis,etc)とヴァイオラ伊藤(ex.痛郎,曇ヶ原,ILL BONE,中学生棺桶,etc)が中心となって東京で結成されたグループで、本作は24年にリリースされた3曲入デビューMCD。メンバーは、渡辺、伊藤、Tomtom、シバサキ、草稿の5人編成を基本に、1曲でBom6yx numataがゲスト参加。『前人未踏の謎ジャンル、ウルトラ・ロックを更に超えたポスト・ウルトラ・ロックの真髄』、『ファミコン、プログレ、サイケ、AI、電光掲示板、気まぐれな白塗り、ネコちゃん、夢遊病、ポップカルチャー等が入り乱れた闇鍋からは、まだ見ぬ世界へのエキゾチックな郷愁がモクモクと薫っている』とのオビの謳い文句だが、ポスト・ロック調のタイトな演奏とプログレ的情感が担保された湿った質感の楽曲のマッチングは、例えば四人囃子とレディオヘッドの狭間をいくような印象。1曲目がインスト、2,3曲目がボーカル入りで、GSを起点としてロックやニュー・ミュージック、歌謡曲が培っていった日本の70年代的ブルース感が、00年代以降の日本のサブカル的フィルターを通した当世風プログレ感に収束。全体にモノトーン調の気怠さが担保されているが、かといってアングラ過ぎず、ドラマティックに盛り上がるプログレ的なツボは適度に押さえていて、ボーカルは少し弱い気もするがアンサンブルは破綻なくソリッドで上手い。時折ジェネシス調になるギターも含め、オタク化していく当世風プログレの中にあっては、かなりオーソドックスなプログレ・サウンドで、けっこう往年のシンフォニック・プログレ系リスナーの琴線にも触れるのではと思う。
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アルカンジェロ盤
(Progressive/Symphonic,Psyche / Jewel-case MCD(2024) / Arcangelo/Japan)