ドイツのEMI/インターコードから、74年の未発表ライヴ音源1曲をボーナスで加えての、07年新規リマスターでのリシュー。ヘルダーリンは、デュッセルドルフ近郊のヴッパータール出身のグループで、18世紀ドイツ・ロマン派の詩人フリードリヒ・ヘルダーリンの名を冠する名前通りの、中世的古楽色とサイケ・プログレ色を融合させたアシッド・フォーク的サウンドの初期から、次第にロック色が強くなる後期へとサウンドが変遷した。本作は、75年にドイツのシュピーゲライからリリースされたサード・アルバムで、メンバーは、前作からのノップス・ノッペニー、ヨアヒム・グルムコワ、クリスチャン・グルムコワ、ミカエル・ブルッヒマンの4人に、新たにハンス・バールを加えた5人編成を基本に、曲によってヨルク・ペーター・ジーベルトのサックス&フルートのゲスト参加がある。プロデュースはカールハインツ・ボルヒェルト。旧LPではA面(1~3曲目)が「クラウン・サイド」、B面(4,5曲目)が「クラウド・サイド」となっていた。概ね前作の延長線上にあるシンフォニック・プログレ路線で、場面転換が多く華麗なアレンジ、メルヘンチックでメロディアスな楽曲、サイケなギスギス感が、独特のマッチングで煮え切らなさに収束するサウンド。3曲目の濃密な組曲「サーカス」、ドイツ・ロマン派の絵画のような重厚な抒情性を放つ4曲目、オルゴールのような音色の心地好いエレピからサイケな展開を見せる5曲目など、例えば後のエニワンズ・ドーター辺りにも繋がっていく、ギスギス感とメロディアスさ、どこか懐かしい郷愁感が同居するB級クラウト・シンフォニック・プログレの好盤。ボーナスのライヴ音源もカッコいい。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic / Jewel-case CD(2007 Re-master) / EMI/Intercord/German)