ドイツのワールド・イン・サウンドからのリシュー。スプロートン・レイヤーはミシガン州アナーバー出身のグループで、ロジャー、ベン、ラリーのミラー3兄弟のフリーク・トリオを母体として69年に結成された。本作は、70年8~9月に地元のスタジオでレコーディングされたアルバム用音源で、結局オクラ入となって91年にUSAニュー・アライアンス・レコードから発掘盤としてリリースされた。メンバーは、ミラー3兄弟、ハロルド・カーチンの4人編成で、プロデュースはマーク・ブラース。概ね、ピンク・フロイドのファースト辺りをよりガレージ&パンク寄りにしたような、爆発タイプのヘヴィ・サイケを展開していて、ミラー3兄弟のベース、ギター、ドラムはほぼ弾き倒し&叩きまくりスタイル。シド・バレット期フロイドの影響は、兄弟達も公言していたらしく、リフ&フレーズ、メロディ、コード進行、アレンジ等々の随所に感じられるが、普通にジャジーなトランペットの何とも奇妙なミスマッチさが独特の味わいというかハミ出し感を創出。ボーカルのぶっきらぼうさと今一つのハモりは素人感十分だが、饒舌なベースとゴリゴリなギター、ドカスカのドラムが一体となって疾走&炸裂する演奏は素直にカッコよく、インプロの盛り上がりもバンド感満点。結果として、初期フロイドが好きな人のみならず疾走サイケ系愛好家なら、まずもって楽しめるだろう好盤と思う。この後、80年代にロジャーはミッション・オブ・ビルマ、バードソングス・オブ・ザ・メソゾイック等ヘ、ベンとラリーはデストロイ・オール・モンスターズ等へ。
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(Psyche/Heavy Psyche,Garage,Punk / Jewel-case CD(2011) / World In Sound/German)