韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、16年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、オビ付。ザ・フラタニティ・オブ・マンは、ドラッグ禍等でマザーズ・オブ・インヴェンションを離れたエリオット・イングバーが、ローウェル・ジョージの脱退によって活動休止状態だったザ・ファクトリーのメンバー達と共に、67年に新たにロサンジェルスで結成したグループで、結果としてリトル・フィートの前身バンドとなったことでも知られているかも知れない。本作は、68年にUSAのABCレコードからリリースされたファースト・アルバムで、インサート入。メンバーは、イングバー、ローレンズ・スタッシュ・ワグナー、ウォーレン・クライン、マーティン・キビー、リチャード・ヘイワードの5人編成だが、クレジットにはないオルガンやピアノも随所で聴こえる。プロデュースはトム・ウィルソン。69年の映画「イージー・ライダー」の挿入歌の1つとして使われた、カントリー・ロック調の「ドント・ボガート・ミー」がヒットしたので、巷ではそのイメージが強いのかも知れないが、カントリー&ヒッピー・ロックで括れる程単純な感じではなく、わりとアート・ロック的サイケ感十分のサウンド。エフェクトの使い方が上手いブルージーなファズ・ギター、アクのあるボーカル、チープなオルガン&ピアノ、横ユレ感が素敵なリズム隊による演奏は、けっこうバンド感があって素直にカッコよく、全体に漂うギミック感もハマっている。まだリトル・フィート的な要素は薄いが、わりと秀逸なマザーズの「オー・ノー」のカヴァーも含め、全体に初期マザーズに近似する部分があって、正しくサイケで濃密な好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Art Rock,Blues,Swamp / Paper-Sleeve CD(2016 Re-master) / Big Pink/Korea)