スウェーデンのトーン・アームからのリシュー。ブラザー・フォックス・アンド・ザ・ター・ベイビィはボストン出身のグループで、元フロント・ページ・レビュー、プロフィッツのリッチー・バートレットや、元パグズリー・ムニオンのトム・ベリヴォー等が中心となって68年に結成されている。本作は、69年にUSAオラクル/キャピトルからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、スティーヴ・ハイ、リッチー・バートレット、デイヴ・クリスチャンセン、ジョー・サンタンジェロ、トム・ベリヴォー、ビル・ガーの6人編成、プロデュースはブルース・パッチ。いかにもボストン・サイケらしい、ザクザク&ゴリゴリのギターが前面に出たハード・ナンバーから、ストリングスが入るカラっとしたゲス・フー的ナンバー、非常に達者なオルガン&ピアノが飛び回るサイケ・プログレ的ナンバーまで、適度にブルージーかつキャッチーな楽曲を、上手くてノリのよい演奏で展開。概ね、キャッチーなヘヴィ・サイケといった括りになると思うが、随所に濃密なプログレ的要素もあって、ちょっとソウルフルな黒人シャウト・ボーカルも含め、演奏はかなりカッコいい。東部的なブリティッシュ的ヘヴィネスと南・西部的なレイドバック感が、クールな上品さに収束しながら不思議なマッチングを見せていて、ある意味新鮮で非常に面白い。サイケ愛好家は勿論、ハード・ロック系の愛好家でもけっこう素直に楽しめるだろう、知名度B級、センスと演奏A級の好盤と思う。
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(Psyche/Heavy Psyche,Blues,Progressive / Jewel-case CD(2009) / Tone Arm/Sweden)