UKのグレイスケールから、22年新規リマスターでのリシュー。多分初CD化。ジュリー・ドリスコール(ティペッツ)はロンドン出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)で、ブライアン・オーガー&ザ・トリニティ等で活動後、70年にキース・ティペットと結婚してドリスコールからティペッツに改名した。本作は、72年にフランスのピッグからリリースされたアンソロジー盤で、65~70年(レコーディングは64~67年)におけるシングル&レア音源をコンパイルしたもの。内容は、66~67年におけるソロ名義シングル(1~4曲目)、ブライアン・オーガー&ザ・トリニティとの連名名義シングル(6曲目)、65年レコーディングで70年リリースのスティームパケットとの共演音源(7,8曲目)、トリニティと離れた後の68年の未発表曲(5曲目)。メンバーは、ボーカルのジュリーの他、スティームパケットはおそらくヴィク・ブリッジス、リッキー・ブラウン、ミック・ウォーラー、ロッド・スチュワート、ザ・トリニティはオーガー、デイヴ・アンブローズ、クライヴ・サッカーで、ザ・トリニティ前後のソロのバック・メンバーは判らない。概ね、サイケ黎明期のテクニカラー調ポップネスと、スウィンギング・ロンドン・ムーヴメントのジャージーなテイストが交叉するポップス範疇のサウンドだが、クッキリと声量もあるジュリーのシンギングは非常に真っ当で、アイドルとしては異端的に上手い。60年代後半を席巻したサイケな空気感を、ロックの文脈とは違うポップスの窓から覗く感じがあって、60年代末にこれらの流れが1点で交叉して様々な形態に分岐することを踏まえると、けっこう興味深く楽しめる。ポーランド・プレス盤
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輸入盤
(Psyche/Art Rock,Pops,SSW / Jewel-case CD(2022 Re-master) / Greyscale/UK,Poland)