UKのエクレクティックから、未発表音源4曲(UKエクレクティック盤と同じ)をボーナスで加えての、10年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ハイ・タイドは、元ミスアンダストゥッドのトニー・ヒルが中心となって69年にロンドンで結成されたグループで、この後サード・イアー・バンド、ホークウインド等のサイモン・ハウスも在籍していた。バンドで全面的にバックを担当した、デニー・ジェラルドの「シニスター・モーニング」の他、2枚のアルバムをリリースして70年に一旦解散するが、70年代後半にヒルとハウスが中心となって再編したレコーディング音源や、70年前後の未発表音源などが、90年前後に発掘音源盤としてリリースされている。本作は、70年にUKリバティからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーはファーストと同じヒル、ハウス、ピーター・パヴリ、ロジャー・ハッデンの4人編成、バンドとジョージ・チキアンツの共同プロデュース。ヒルがオルガン、ハウスがオルガン&ピアノ、ハッデンもパイプオルガン等を弾いていて、フロントがギターとヴァイオリン一辺倒だったファーストに比べ、若干ではあるがサウンドに彩りが感じられる。ブルージーなリフを基調としながらも、ギスギス感よりもヒャラヒャラ感が強くなっている印象で、相変わらず変な響きのコードやメロディ、リフやフレーズがワラワラと飛び出して来て、収まりの悪い浮遊感が個性となっていて面白い。気色悪さが心地好いという、正しくサイケで変態感十分の好盤と思う。この後、ハウスはサード・イアー・バンドを経てホークウインドへ。ボーナスは、ファースト収録とは違うバージョンの4曲目も含め、やはり素直にカッコよかった。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Hard,Blues,Progressive / Jewel-case CD(2010 Re-master) / Esoteric/UK)