アルゼンチンのソニー/BMGから、73年のアルバム未収シングル3曲をボーナスで加えての、デジパックでのリシュー。ペスカード・ラビオーソはアルゼンチンのブエノスアイレス出身のグループで、元アルメンドラのルイス・アルベルト・スピネッタが中心となって71年に結成されている。ラ・ペサダやパッポズ・ブルース、アルコ・イーリス、アケラッレ等と共に、70年代のアルゼンチナ・ロックの中では日本でも知名度の高いバンドの1つで、リーダーのアルベルト・スピネッタはソリストとしても本国ではかなりのビッグ・ネーム。本作は、72年にアルゼンチンのミクロフォンからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、アルベルト・スピネッタ、カルロス・クタイア、オスバルド・ボコン・フラシノ、ファン・カルロス・ブラック・アマージャ(ex.パッポズ・ブルース)の4人編成。概ね、ブルースを基調とした南米的B級感満点のサウンドを展開していて、曲によってハード・ロック調、サイケ・ブルース調、アシッド・フォーク調に大別される印象。各要素が微妙に入り混じっている感じで、どれもそれぞれのタイプとしては煮え切らなさがあるが、その寸止め感とゆるさが結果として味わいになっているという、ある意味変化球的な個性。その線でいけば典型的な南米サウンドの1つかも知れず、ギターとオルガンはわりとカッコよく、リズム隊もしっかりと安定していて、ボーカルの青臭さとの妙なバランスも面白い。ボーナスも含め、ガツーンとくるヘヴィネスはないが、サイケなゆるさを織り込んだ南米サイケ&ハード系サウンドとして雰囲気十分の好盤と思う。
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(Psyche/Hard,Blues / Digi-Pack CD(2008) / Sony/BMG Music/Argentina)