オーストリアのオーストリア・レコード・ファインダーからのリシュー。マンティスは知られざるフィジー出身のグループで、本作は73年にニュー・ジーランドのヴァーティゴからリリースされた唯一のアルバムと思われる。メンバーは、ジョー・ヘリテージ、ワイセア・バチュワガ、ロニー・サミュエル、ポール・ステファン、リューベン・ダヴイの5人編成、プロデュースはエド・モリス。ニュー・ジーランドのウェリントンでレコーディングされた作品で、概ね黒人ノリの強いヘヴィ・ファンク・サイケまたはファンク・ハードと呼べるサウンドを展開していて、ブルージーで重いファズ・ギター、ツボを押さえながらも弾きまくるオルガン、横ユレで疾走する太いベース、サンタナ的なドラム&パーカスによる演奏は、ともかくもヘヴィで勢いがあってカッコいい。マウンテンやウィルソン・ピケット等、1~6曲目のLP旧A面と思われる著名定番ナンバーのカヴァー群は概ねファンク・サイケといった趣で、マウンテンの2曲などはけっこうハード・ロックだったりもして、全体に黒人的ヘヴィネスがギラギラと暑苦しくて雰囲気も十分。7曲目のLP旧B面全てを使ったと思われる22分に及ぶ長尺のオリジナル・ナンバーは、怒濤のハンテンションのまま全員弾きまくり叩きまくりで疾走していて、ほとんどサンタナ+マウンテン的様相の炸裂振りも見せる。日本での知名度はないかも知れないが、このB級感満点のサイケ&ハード色はこの線の愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Heavy Psyche,Funk,Hard,Blues / Jewel-case CD(2012) / Austria Record Finder/Austria)