ドイツのMG.アート(マニュエル・ゲッチング・アート)からのリリース。アシュ・ラ・テンペルは、当時まだ17歳のマニュエル・ゲッチングとハルトムート・エンケが、69年にベルリンで結成したスティープル・チェイス・ブルース・バンドを母体として、タンジェリン・ドリームを脱退したクラウス・シュルツェの加入を期に音楽性が変化し、70年に新たに名前を変えてスタートしたグループ。本作は、タイトル通り15年8月8日にメルボルンのアーツ・センターで行われた、スーパーセンス・フェスティヴァルでのライヴ盤で、メンバーは、ゲッチング、シャグス・チェンバーレイン、アリエル・ピンク、オーレン・アンバーチの4人編成、プロデュースはイローナ・J・ジオク。アシュ・ラ・テンペル・エクスペリエンスは、このフェスのための企画ユニットだったようで、1,2,4曲目は72年セカンド「振動」、3曲目はサード「セヴン・アップ」収録曲のリメイクというかセルフ・カヴァー。原曲のドラッギーなジャーマン・サイケ感は担保しつつも、新たなアレンジとインプロで当世風に展開していて、これはこれで非常に面白い。概ね、原曲のアングラ感がスタイリッシュな当世風エレクトロニクス/エクスペリメンタル感に移行していて、全体により聴きやすくなっている印象。アリエルのボーカルは今一つ馴染んでない感じだが、アンバーチのドラムやチェンバーレインのシンセはかなりハマっていて、ゲッチングのギターは文句なしにカッコいい。往年のアシュ・ラ・テンペルのエッセンスもそこそこ残っている感じで、この線としては素直に楽しめる好ライヴ盤と思う。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤
(Psyche/Electronics,Experimental,Progressive / Jewel-case CD (2017) / MG.Art/German)