UKのヴォイスプリントからのリシュー。スラップ・ハッピーは、ドイツ在住のアンソニー・ムーア(イギリス人)と、その奥さんでもあるダグマー・クラウゼ(ドイツ人)に、ヨーロッパ放浪中にドイツに暫く滞在していたピーター・ブレグバット(アメリカ人)の3人が72年にハンブルクで結成したグループ。ムーアもブレグバットも、ミュージシャンというよりは美術学生くずれのインテリ青年といったアーティスト肌の輩で、その意味ではかなり面白いエクスペリメンタルなストレンジ・サウンドを創り上げる。本作は、01年に国内F.M.N.サウンド・ファクトリーからリリースされたライヴ・アルバムで、タイトル通り00年5月に行われた来日ツアーでのライヴ音源を収録したもの。スラップ・ハッピー名義通算5枚目。メンバーは、上記のダグマー、ムーア、ブレグバットのトリオ編成で、東京のスター・パイン・カフェ、札幌のベッシー・ホール、京都大学の西部講堂でのライヴ音源を、本人達が自らエディット&ミックス&マスタリングしている。当時再編新作の「サ・ヴァ」からの6曲が中心ではあるが、初来日公演ということもあってか、「カサブランカ・ムーン/アクナルバザック・ヌーム」から5曲、「ソート・オブ」から3曲、「悲しみのヨーロッパ」からも2曲と、70年代の曲もたっぷり織り交ぜたサービス満点のセレクト。実際に観た3人のステージングは、3人3様のチャーミングさで非常に雰囲気がよく、スタジオ盤を適度にデフォルメしたアレンジで、あまりMCを交えずに淡々とシンプルな演奏を進めていた。そんな空気感が十分に伝わる好ライヴ盤で、このエレガントな浮遊感はともかくも心地好い。
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(Psyche/Strange Pop,Progressive,Canterbury / Jewel-case CD(2009) / Voiceprint/UK)