フランスのデュール・エ・ドゥから、デジパックでのリリース。ル・グラン・バム(読み確証なし)は、ポアルと同じデュール・エ・ドゥ所属の3人の女性ミュージシャンがポアルと合体したユニットで、本作は19年にリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、アントワーヌ・アルネラ、ボリス・カソーヌ、ギレム・メイエのポアルの3人に、ジェシカ・マルタン・マレスコ、マリー・ナシュリ、メリサ・アッシャルディの3人が加わった6人編成で、プロデュースはクレマン・デュピュイ。概ね、ポアル従来のエトロン・フー方面のお下劣さとサムラ・ママス方面のユーモラスさを掛け合わせた感じを基調に、さらにマグマ的ズール色を加味したサウンドを展開していて、目眩く変拍子の畳み掛けるアレンジやポリリズム・ボーカルの感じは、端的に高円寺百景辺りに通じる印象。随所にキテレツな声色を交えたツイン女性ボーカルと、高速なキメを多用する小難しいバックの演奏は、ともかくも圧巻のバカテクさで変態感も満点。細やかなコントロールの下で、それを感じさせない衝動的ヴァイオレント感とハチャメチャ感を演出する、ハイテンションな演奏と緩急に効いた構成は、ユーモラスさの担保も含めて非常に圧倒的というか凄い。ジェントル・ジャイアントをさらに難しくしたような全パートのポリリズム進行も含め、この線としてはちょっと文句なしの好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Avant-Garde,Chamber,RIO,Progressive / Digi-Pack CD(2019) / Dur Et Doux/France)