カナダのプログ・ケベックから、77年の未発表ライヴ音源7曲をボーナスで加えての、06年新規リマスターでのリシュー。コンヴェンタムはケベック州モントリオール出身のグループで、アンドレ・デュシエーヌとベルナール・コルミエが中心となって73年に結成されている。80年代以降のフレッド・フリス人脈絡みで知られているかも知れない。本作は、77年にカナダのル・タマノワールからリリースされたファースト・アルバムで、邦題は確か「陰謀の企み」。メンバーは、デュシエーヌ、コルミエ、ルネ・リュシエ、ジャン・ピエール・ブーシャル、ジャック・ローラン(ex.ブレジャン)、シャルル・カチンスキ、ミシェル・テリアン、アラン・アルチュール・パンショーの8人を基本に、曲によって女性ボーカル隊やパーカスが適時ゲスト参加。各種アコースティック・ギター、ヴァイオリン、チェロを中心とした弦楽器アンサンブルに、リコーダー、オーボエ、サックス等の管楽器とエレキ・ギターが絡む、非常に上品で洗練されたアコー・スティック・チェンバー・プログレを展開していて、先鋭的な実験色とユーモラスなストレンジ色、カンタベリー系にも通じるエレガントな柔らかさが見事なマッチングを見せる。RIO系との接触以前だが、すでにRIO系の香りが漂う独特の雰囲気を放っていて、演奏とアレンジはとても上等で上手く、例えばピッキオ・ダル・ポッツォ辺りにも通じる印象。ともかくもセンスのよい好盤で、RIO系やチェンバー・プログレ愛好家は要チェックと思う。
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(Psyche/Chamber,Strange,Progressive / Jewel-case CD(2006 Re-master) / Prog Quebec/Canada)