UKのReRから、03年新規リマスターでのリシュー。アート・ベアーズは、元ヘンリー・カウのフレッド・フリス、クリス・カトラー、ダグマー・クラウゼ(ex,スラップ・ハッピー)の3人が結成したグループで、本作は81年にReR/レコメンデッド・レコードからリリースされたサード・アルバム。メンバーは、ギター,ヴァイオリン、キーボード、ヴィオラ、ベースのフリス、ドラム、エレ・ドラム、パーカスのカトラー、ボーカルのクラウゼのトリオ編成。基本的には、前2作と何ら変わることのない暗黒チェンバー・ロック路線なのだが、意外にも洗練されたというか、中世的暗黒感、呪術感、張りつめる緊張感はほぼそのままに、よりシンプルにスッキリさせるという離れ業をやっていて、非常に面白い。このカオティックさを損なわないスリム化は、フリスの視点から見ればトム・コラとのスケルトン・クルーに繋がって行くのかも知れず、カトラーとしてはリンゼイ・クーパーとのニュース・フロム・ザ・バベルへの発展かも知れない。ダグマーの狂気と美しさが同居するボーカルは、相変わらず文句なしに素晴らしく、フリスの哀しい音色のギターとの相性抜群で、カウ時代からほとんど使わなかったメロトロンの導入も新鮮。生身を感じさせる存在のリアリティが核にあって、その意味では灰野敬二、友川かずき、遠藤賢司辺りにも近似する存在感と云える感じ。本作後グループは解散、フリスはマサカー、スケルトン・クルー等を結成、カトラーはニューズ・フロム・ザ・バベルへ。ダグマーはソロ活動を経て再編スラップ・ハッピーへ。素晴らしい!。
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(Psyche/Chamber,Experimental,Progressive / Jewel-case CD(2003 Re-master) / ReR/UK)