ポルトガルのノースモークから、70年と72年のアルバム未収シングル8曲をボーナスで加えての、限定ペーパースリーヴでのリシュー。LTD.600枚プレス盤、折込インサート、インナーバッグ付。チコ・マグネティック・バンドはリヨンで69年に結成されたグループで、本作は71年にフランスのヴォーグからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、チコ、ベルナルド・モネーリ、アラン・マゼ、パトリック・ガレユ、ジャン・ピエール・マシーラの5人編成と思われる。基本的には、フランスにはわりと珍しいジミヘン・フォロワーなサイケ・ハード・サウンドを展開しているのだが、ストレートなジミヘン風ハード・ナンバーとテープ逆回転やエフェクトかましたサイケなアングラ・ナンバーに大別され、チコの太いボーカルと、重くて荒々しいベルナルドのギターがストレートに炸裂するブルージーハード・ナンバーは素直にカッコよく、サイケなアングラ・ナンバーはほとんどジャーマン・エクスペリメンタル的なドローン感を放つ。こういうアバウトなサイケ感覚の強いブルージー&サイケ・ハードは、ともすればわりと垂れ流しで冗長になりがちだが、少なくともハード・ナンバーは引き締っている印象で、ジミヘンの「クロス・タウン・トラフィック」のカヴァーもかなりハマっている。全体に、サイケ然としたダメダメ感、猥雑感、ドラッグ・ミュージック感満点で、ヨレと勢いが同居する演奏も含め、B級の味わいとカッコよさ十分の好盤と思う。ボーナスのシングル曲群は、ジミヘン風ハードとサイケ・ドローンが半々で、ドイツのフリー・レコード盤より曲数が多い。尚、海外制作の紙ジャケで作りが粗雑というか、スレ等があるかも知れませんが、どうぞご了承下さいませ。
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輸入盤/600枚限定プレス/デッドストック入荷
(Psyche/Blues,Hard,Experimental / Paper-Sleeve CD(2008) / Nosmoke/Portugal)