UKのロケット・レコーディングスから、限定ペーパースリーヴでのリリース。見開き紙ジャケ仕様。ザ・ユートピア・ストロングは、カヴース・トラビ(ex.モンスーン・バスーン(ファゴット),カーディアックス,ナイフワールド,ゴング,etc)、マイケル・ヨーク(ex.コイル,ゼフィラス,レッド・ドッグ・グリーン・ドッグ,etc)、スティーヴ・デイヴィス(ex.マッチルーム・モブ,etc)の3人が、18年にグラストンベリーで新たに結成したユニットで、プログレ畑のマルチ奏者、バグパイプ&管楽器奏者、元スヌーカー(プロのビリヤード選手)という面白い組合せのグループ。本作は、タイトル通り22年9月28日にロンドンのメディア・ヴェイルで行われた、BBC6ミュージックの放送用セッション音源を収録したアルバムで、メンバーは、前述のトラビ、ヨーク、デイヴィスのトリオ編成、ダン・ロバーツとボブ・ブリュースターの共同プロデュース。おそらく、セカンド「インターナショナル・トレジャー」リリース後の、プロモーションも兼ねたタイミングだったのではと思われるが、セカンドからは1曲(3曲目)のみのセレクトで、この時点での新曲やインプロヴィゼイションを中心とした構成。シーケンサーも兼ねるモジュラー・シンセ2台にハーモニウムやパーカスを適時絡めた、ハウス&ミニマル調内包のエレクトロニクス空間に、メロディアスなバグパイプやドゥドゥク(アルメニアのダブルリード木管)、ノイジーなギターなどのフラグメントが浮遊するサウンドを展開。全体に、ドローンやエレクトロニクス・プログレの要素がゴッタ煮で交叉していて、耳慣れたシンセやコーラス・オルガン&メロトロン的音色、ダークな透徹感やローデリウス調の牧歌的空気感も含め、例えばタンジェリン・ドリームの「ルビコン」や「リコシェ」辺りにポスト・ロック的センスを持ち込んだような印象のサウンドスケープ。正しくサイケで素直にカッコいい好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Drone,Minimal / Paper-Sleeve CD(2023) / Rocket Recordings/UK)