イタリアのブラック・スウェット・レコードから、20年新規リマスター&見開きデジスリーヴでのリシュー。テライオ・マグネティコは、フランコ・バッティアートが75年の「クリック」リリース時の前後に結成していたユニットで、75年の一時期に南イタリア方面でライヴ・ツアーを行ったが、リアル・タイムでの作品リリースはなかった。本作は、75年の南イタリア・ツアーのレッジョ・カラブリア(11月/1~3曲目)とシチリアのジェーラ(12月/4~5曲目)でのライヴ音源を収録したライヴ盤で、95年にイタリアのムジカンドから発掘盤としてリリースされた。17年ブラック・スウェットLP盤と同内容(ムジカンドLP&CD盤より1曲多い)。メンバーは、バッティアート、ユーリ・カミサスカ、ミノ・ディ・マルティーノ(ex.イ・ジガンティ,アルベルゴ・インテルガラティコ・スパツィアーレ,etc)、マルティーノの奥さんテッラ・ディ・ベネデット、ロベルト・マッツァ、リノ・カプラ・ヴァッキーナ(ex.アクトゥアラ,etc)の6人編成。概ね、「クリック」的エレクトロニクス色と、73年の「スッレ・コルデ・ディ・アリエス」的地中海古楽色が交叉する、かなり独特の音響系ドローン・サウンドを展開していて、古代的呪術感や中世的暗黒感が電子音響的サウンドスケープに収束。オルガンとシンセを核とした、SF感十分のインダストリアル的エレクトロニクス空間に、遠くで鳴ってるようなオーボエ、ソプラノ・サックス、人声、ヴィブラフォン、金物等が浮かんでは消える様は見事で、カオティックながら抜群の内省感があって、全体を包み込むある種の郷愁感がともかくも心地好い。後半の奇声アンサンブルの盛り上がりも圧巻で、時間の流れと空気の色が変わる、正しくサイケで優れて瞑想的な文句なしの好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤/限定プレス
(Psyche/Electronics,Drone,Progressive / Digi-Sleeve CD(2019) / Black Sweat Records/Italy)