ドイツのSPVレコーディングスから、3面開きデジパックでのリリース。クラウス・シュルツェはベルリン出身のエレクトロニクス奏者&ドラマーで、タンジェリン・ドリームとアシュ・ラ・テンペルを経て、現在もソロ活動を続けるジャーマン・エレクトロニクス界のビッグ・ネーム。22年4月に闘病の末他界した。本作は、22年にリリースされた新作アルバムで、おそらく遺作となるであろう作品。クレジット・メンバーは、シュルツェ、ヴォルフガング・ティーポルド(ex.リヒャルト・ヴァーンフリート,etc)、エーファ・マリーア・ケイガーマンの3人で、プロデュースはトム・ダムズ。ドゥニ・ビルヌーブ監督による21年の「DUNE/デューン 砂の惑星」リメイク版に、ハンス・ジマーとの共作曲を提供したことを契機に、改めて84年版映画を観返して自身の79年アルバム「デューン」を強く意識した続編的内容になったらしい。「デューン」時も含め、未使用のまま残されていたティーポルドのチェロ・マテリアルを基調に、シンセやエレコトロニクスを絡めた2曲目が最も「デューン」的で、薄いシーケンサーにシンセのドローンやホワイトノイズが淡く漂う1曲目も遠からずの感じだが、変調させたエーファ・マリーアの声をノイズ的な装飾として使い、オルガン的シンセ・ドローンやいつものシュルツ調シーケンサーと絡めた3曲目は、よりスタイリッシュで当世風エレクトロニカ方面の印象。3曲とも、音色やドローンの壁感、ホワイトノイズやシーケンサーの使い方などなど、結局十分にシュルツェ的なサウンドで、この線の愛好家なら楽しみながらシュルツェの死に水を取れると思う。合掌!。
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Progressive / Digi-Pack CD(2022) / SPV Recordings/German)