USAのウエスタン・ヴィニールから、ペーパースリーヴでのリリース。紙ジャケ仕様。ケイトリン・アウレリア・スミスはワシントン州オーカス島出身のコンポーザー兼プロデューサー兼マルチ奏者で、バークリー音楽大学で作曲とサウンド・エンジニアリングを学び、ジェレミー・ハリス(ex.,etc)とのフォーク・デュオ・ユニット、エヴァー・アイルズを経て12年からソロ活動を開始した。本作は、16年にリリースされたソロ名義フィフス・アルバムで、プロデュース兼任、ボーカル、管楽器、シンセ等によるケイトリンの1人多重レコーディングを基本に、曲によってボブ・フライが木管楽器で適時参加、マスタリングはサイモン・ヘイワース。概ね、エレクトロニクス・プログレ方面と呼べるサウンドだが、懐かしくも多彩なブックラ、EMS、EML、アープ、オスカー、コルグ、モーグ等々のモジュラー・シンセ群の音色が、非常に的を射た配置と組み合わせの妙で展開される。装飾的なボーカルや管楽器も適時交えたアンサンブル、トラッド的要素を内包したメロディやテーマ、クラシック調の交響楽的な楽曲構成、アレンジなどが、結果として70年代シンセ・ミュージック的センスに収束している印象で、流していて心地好く大変面白い。全体に、テリー・ライリー的ミニマル感を基調に、ヴァンゲリスや冨田勲的情感、フィリップ・グラス的エレガントさが交叉していて、ジャーマン・エレクトロニクス調のサイケ感も担保されている。ある種のメディテーション・ミュージックとしても十分に成立していて、エレクトロニクス・プログレ系愛好家ならまずもって楽しめるだろう、濃密で上質な好盤と思う。素晴らしい!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Electronics,Minimal,Progressive / Paper-Sleeve CD(2016) / Western Vinyl/USA)