ドイツのビュロー・Bから、18年新規リマスター&デジパックでのリシュー。エルドンは、リシャール・ピナス、ジョルジュ・グルムブラト、ココ・ルーセル、パトリック・ゴーティエ等が出入りしていたシゾー(スキゾ)を母体として、74年にピナスが中心となって新たに結成されたユニットで、 マグマ人脈とも絡みながら独自のエレクトロニクス&音響プログレ路線を貫いたビッグ・ネームの1つ。本作は、75年に自主制作盤としてリリースされたセカンド・アルバムで、確か邦題は「アレー・テイヤ/真・実」。メンバーは、ピナスとファーストにも参加していたシゾー時代の僚友グルムブラトとのデュオ形態が基本で、曲によってアラン・ルノーとアラン・ベライシュがギターで適時参加。概ね、ファーストの延長線上にあるアンビエント・プログレ・サウンドを展開しているのだが、シーケンサーを使わずにシンセやメロトロンで上手くウネリを演出した、浮遊感満点のアンビエント色が強くなっている印象。ピナスのフリッパートロニクスに通じるドローン・ギター、ある意味牧歌的なアコースティック・ギターと、メロトロン、シンセ等がバランスのよいマッチングを見せており、エレクトロニクス&音響系でありながら、ゆるやかなアシッド・フォーク色も垣間見える。全編に渡って非常に心地好く、いい塩梅の肯定的瞑想感に溢れていて、サード以降のヴァイオレント&ダークな方向性と好対照を成す。間違いなく時間の流れと空気の色が変わる、文句なしの好盤と思う。尚、グループ名はノーマン・スピンラッドのSF小説「鉄の夢」に出てくる「エルドン帝国」から取ったものらしい。素晴らしい!。
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Drone,Meditation / Digi-Pack CD(2018 Re-master) / Bureau B/German,EU)