フランスのラープスから、限定ペーパースリーヴでのリリース。エコパック見開き紙ジャケ仕様、LTD.200枚プレスのシリアル・ナンバー入。ダーグ・ローセンクヴィストはイェーテボリを拠点とするサウンド・アーティスト兼エレクトロニクス奏者で、05~12年まではジャスパー・テキサス名義、それ以降は本名でのソロ活動の他、イェルケル・ルンドとのデ・ラ・マンチャ、アーロン・マーティンとのフロム・ザ・マウス・オブ・ザ・サン、ヨーアン・グスタフソンとのザ・サイレント・セット等のユニットや、ルトヘル・ズイデルフェルト、サイモン・スコットとの共作など、既に30余の作品をリリースし続けている。本作は、21年にリリースされたアルバムで、メンバーは、エレクトロニクス、ピアノ、シンセ、ギター等をマルチに熟すローセンクヴィスト(プロデュースも兼任)を軸に、曲によってアーロン・マーティンがチェロ、マット・クリステンセンがギター&シンセで適時参加。スリーヴのイメージ通り、わりとSF文学的香りが漂うエレクトロニクス・アンビエント調サウンドを展開していて、スペイシーなノイズ・フラグメントも絡めたドローン空間に、淡い情感のピアノやギター等が揺らぎながら浮遊するサウンドスケープ。ドローン感を担保したまま、時折何かが溢れ出るように盛り上がる様は非常に見事で、プログレ的構成も素直にカッコいい。儚さと終末感が交叉する心地好い好盤と思う。素晴らしい!。
輸入盤/200枚限定プレス
(Psyche/Electronics,Ambient,Drone,Progressive / Paper-Sleeve CD(2021) / Laaps/France)