ドイツのビュロー・Bから、デジパックでのリリース。クラスターは、ベルリンのアンダーグラウンド・シーンの芸術共同体の1つだった『ゾディアク・フリー・アーツ・ラボ』で、68年頃にハンス・ヨアヒム・ローデリウスとコンラッド・シュニッツラー(ex.タンジェリン・ドリーム)が出会い意気投合、さらにスイス人のディーター・メビウスが加わる形で70年に結成されたグループで、最初は「KLUSTER」だったがシュニッツラーの脱退を機に71年に「CLUSTER」に改名した。本作は、タイトル通り72年のハンブルクのファブリック・ヴェニューと、77年のメッツの国際SFフェスでのライヴ音源を収録した発掘ライヴ盤で、16年ビュロー・B盤9CDボックス・セット「1971-1981」のボーナスCDの単独リリース。メンバーはハンス・ヨアヒム・ローデリウスとディーター・メビウスのデュオ編成で、72年は「Cluster II」、77年は「Sowisoso」と「Cluster&Eno」辺りの時期。基本的には、どちらも彼らの特徴の1つであるモアレ・エレクトロニクスと呼べるサウンドを展開していて、72年はその典型、後半でエレピのアルペジオが入る77年も概ねその範疇。メロディやフレーズと呼べるものはほとんどなく、モワ～っとしたドローン空間に、ノイズ・フラグメントや発信音的なものが浮かんでは消えていく、ある意味非常にシンプルなエレクトロニクス・ノイズ・アンビエント・サウンド。何かしらの情感系を期待するとスカされると思うが、金属的な無機質さのシーケンスには先取りインダストリアル感もあって、最後まで退屈せずに聴ける好ライヴ盤と思う。EUプレス盤
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Noise,Drone / Digi-Pack CD(2017 '16Re-master) / Bureau B/German,EU)
